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日本山岳ガイド協会・山岳ガイドとして日本全国の山を案内している。
登山だけでなくクライミングや沢登り、アイスクライミングの講習も行う。
ガイド業の傍ら東京にてボルダリングジム・カメロパルダリスを経営。
国立登山研修所・講師を務める。人生のほとんどを山に費やしている。

このライカーのストーリー

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佐藤 勇介

野外で極上の夢を見る

野外で極上の夢を見る

とあるクライマーの一言 「快適な睡眠がより良いパフォーマンスを生む 」。 とあるクライマーがある時、発した言葉に深く頷かずにはいられなかった。 日々、身体を酷使して課題に挑むロッククライマー。 わずかな身体の疲労や体調によって成果は驚くほど変わる。高難度のルートでは日常では感じられないほどの違いが大きく作用するのだ。 「ギリギリで登れるか?登れないか?である。」 夜はもちろんのこと、トライとトライの間でも少しでも身体を休め回復に努める。 彼は岩場に持参するには少々大げさなほど大そうなマットを使っていた。 私の貧弱なレジャーシートを横目に…。 自宅を超えた車中泊 車で夜中に移動して車内で仮眠をとることが多い。 シートはおおむねフラットになるが、寝転んでみると波打っている。そこに登山用のマットを敷いて、少しでも凹凸をなくす努力をしてから横になる。 石がゴロゴロした山の中で寝るよりは遥かに快適なため、十分満足していた。 そんな折、先に述べたクライマーの言葉を聞いた。 試しに登山では大きく重すぎるスペックの分厚い「SEA TO SAMMITのコンフォートS.I.マット」を使用してみた。 違いは朝目覚めたときに歴然として現れた。 これまではしっかり眠れるとはいえ、夜中に何度も願えりを打っていたが、それが全くなかった。そして身体が驚くほど軽い。 信じたくないが自宅の布団よりもぐっすり眠ることができたのである。 冷えは睡眠の敵だ! エアマットの登場はキャンプのシーズンを大きく引き延ばしてくれる。 秋も終わりに近づくと朝晩はかなり冷え込む。外と布一枚しか隔てていないテントの中では重大な問題である。 充分な保温力のある寝袋に入っていても身体が芯から冷えて寝付けないことがある。これは冷たい地面にどんどん熱を奪われているからだ。 部屋の中に氷の塊があるとする。室温が多少下がる程度だ。直に触ってみるとすぐに手の感覚がなくなってしまう。 当たり前の話と思うかもしれないが、これが「対流」と「伝導」による熱の移動の違いなのである。 空気を媒介した「対流」に対して直接触れることによる「伝導」はどんどん熱を奪っていく。 エアマットは地面と身体の間に空気の層があり、地面からの直接の「伝導」を防いでくれる。その違いは大きい…あまりに大きい! クライミング中の休息をよりよいマットでとるようになってからの私の成果は…実のところあまりあがっていない…。

SEA TO SAMMIT

佐藤 勇介

求めるものは安心

求めるものは安心

風の吹くままに… 普段、私たちは多少の地震や台風にもびくともしない家に住んでいる。外が大雨でものんびり読書を楽しむことができる。 一方、野外においてテントでの宿泊となるとそうも言っていられない。 何せ屋外と屋内(テント内)を隔てるものは薄っぺらい布一つ。それを支えるのはか細いテントポールなのだから。 風が吹けばテントは揺さぶられ、雨が降れば雨音が響き渡る。強風となればテントごと飛ばされたり、ポールが折れたり。雨漏りや浸水に怯えることもある。 そんな中で長い夜を過ごし安眠を手に入れるには何が必要だろう? 安眠には安心が必要だ! 広い空間。高い天井。居住性を高めるためには重要な要素だ。 しかし先ほど述べた悪天候に耐えるにはこれらがあだとなる。私が日々、テントを張る場所は山の稜線であり、雪深い森の中である。 風を遮るものもないし、大雪が降ればテントが埋められてしまうことだってある。事実、朝起きたらテントの背丈を越える雪が一晩のうちに積もって危うく生き埋めになりかけたこともある! そんな中では居住性よりも必要なのは「絶対に壊れない」ということ。 いつ破れるか分からないテントではオチオチ眠ることもできない。逆に「絶対に壊れない」という安心感があればぐっすりと眠ることができる。 そう、あなたが自宅でよく眠れるように…。 たどり着いた一つの完成形 衣食住、全てを背負って行動する登山では装備に求められることは多い。先に述べた堅牢であることもそうだが、軽量・コンパクトでなくてはならない。 アライテントのEライズシリーズはその条件を満たしている。厳しい気象条件では設営・撤収はシンプルで素早く行えるものでなければならない。 ポール2本を差し込み立ち上げるだけでテントは自立する。あとは4隅をペグダウンすればよい。 テント生地は透湿防水素材を用いているので雨は完全に防いでくれるし結露も最小限だ。寒暖差の大きい山ではこれも重要な要素である。 昨今流行している、自然の中でも高級ホテル並みの設備をもったグランピング。このテントはそれとは真逆の座って食事ができ、横になって眠れるだけの最小限の空間といえる。 究極のシンプル、そして安眠にとって必要十分条件を満たした優良物件である。

ARAI TENT

佐藤 勇介

湯沸かしのスピードスター

湯沸かしのスピードスター

至福のコーヒータイム 晩秋のキャンプ。朝、目覚めると外には霜が降りている。そんな時は一刻も早く温かい飲み物を身体に流し込みたいものだ。 今にも凍りそうな水をクッカーに入れてバーナーに火を点ける。 お湯ができるまでの時間は果てしなく長く、身体をこすって何とかしのぐ…。 ようやく出来上がったコーヒーを飲むと、ようやく人心地ついて活力がみなぎってくる。 もちろんクッカーとバーナー、水のセットはすぐに見つかるようにまとめてある。今ではどんなに寝ぼけていても、手が勝手に動いてこの作業を行ってくれるようになった。 決して外すことのできない朝のルーティンだ。 革命児現る! 雪を解かして水を作る。 雪山登山でテント生活をする時は、この作業に一番時間を費やすものだ。 いかに効率よく、素早く、沢山の水を作るかが鍵。技術で補うことも可能だが、バーナーの性能に左右されるのが紛れもない事実だ。食事と次の日の行動に必要な分を作るには数時間かかることが普通だった。 その常識を打ち破ったのが「JET BOIL」の登場だった。「500MLの水を150秒で沸騰させる(現行モデルでは100秒!)」という信じられないスペック。 実際、インスタントコーヒーの準備も整わないままにお湯が沸いてしまう。水づくりにかかる時間は大幅に短縮された。 秘密は鍋の底にあるフラックスリング。バーナーの炎を余すことなくクッカーに伝えてくれる。その他にも細かい工夫がいたるところに施されていている. 「こいつ!ただのバーナーと鍋じゃない!!」と心の中で叫ばずにはいられなかった。 結局、荷物の中にはコレ 燃料がなくなったらどんな高性能のバーナーも役にたたない。 潤沢にガスを用意できるオートキャンプだって燃料効率がよいに越したことはない。 実際、買い忘れで残り僅かな燃料でやり繰りしなきゃいけない場面がこれまで難度もあった(私に限ったことかもしれないけど)。 そんな時、JET BOILなら何とか持ちこたえてくれる。 お湯が短時間で沸くということは燃料消費量もその分少ない。少ない燃料で沢山のお湯が作れるということだ。 調理もまた同じ。これで軽量、コンパクトときたら他の選択肢は浮かばない。 寒い朝の凍える時間はあっという間に至福へと変わる。

mont-bell

佐藤 勇介

忘れ物に注意 !!

忘れ物に注意 !!

温暖化のせい!? 近年、急な雷雨や嫌になるほどの長雨にうんざりさせらることが多い。事実、2020年の7月なんて東京では16日間も連続で雨がふった。 スコールのようなゲリラ豪雨も当たり前になっている。 予報では降水確率が低くても、心の底では雨に濡れる不安を拭い去ることができない…。 そして今年も早々と梅雨入りしそうな気配だ。 新しいパートナー 雨には雨傘が一番だけど如何せん、かさ張る。 私自身、ずぶ濡れにならない小雨程度ならパーカーのフードを被ってやり過ごす。 かと言って夕立やゲリラ豪雨には太刀打ちできない。 ましてや気象条件の悪いアウトドアのフィールドではなおさらだ。 山では優秀な防水性能を誇るレインウェアがあるが、フードが濡れれば不快だし蒸れる。 頻繁に天気が変わるから着脱も面倒だ。 そこで最近は足元が悪くない場所では折りたたみ傘を利用することが多い。 これが意外と快適で手放せないものとなっている。 信じられない軽さ  私が愛用しているのはmont-bellのU.L.トレッキングアンブレラ。 重量はわずか123g !!一般的な折り畳み傘の半分程度の重さだ。 もちろん軽い傘は他にもあるが、「 軽量=壊れやすい 」ものが多いのが事実。 しかし、厳しい気象の山岳地での使用を前提に作られているU.L.トレッキングアンブレラは 作りがかなりしっかりとしている。ちょっとやそっとの風では骨が折れることはない。 折り畳み傘を持つシチュエーションは雨が降るかどうか分からない時。 重くかさ張るものではついついカバンに入れるのを躊躇してしまう。 軽量・コンパクトなこいつならためらうことはない。 何ならずーと入れっぱなしにしておいてもストレスは感じないだろう。 一つ注意して欲しいのはカバンに入っているのを忘れて雨に濡れて帰ることだ!

mont-bell

佐藤 勇介

最強のビレイパーカー

最強のビレイパーカー

そもそもビレイって? まず始めに「ビレイパーカーとは何か?」を語らなければならないだろう。「ビレイ」とはクライミングにおける「安全確保」のことをいう。 クライミングでは登る人(クライマー)と安全確保者(ビレイヤー)の二人一組で行う。交互に安全確保しながら上へ上へと登っていくのである。 冬山でのアルパインクライミングでは手掛かりとなる岩に雪が載っていたり、氷に覆われていたりする。その手掛かりを丹念に掘り起こしたり、支点を設置したりしなければならない。 雪のない時期に比べると一人が登る為に費やす時間は数倍となる。条件の悪いときは1時間以上もかかることがある。それを何回も交互に繰り返しながら登っていく。 よくわからない世界だと思うがこれが無上の楽しみとして生きがいにしている稀有な人間たちがいる(私もその端くれである)。 時には待つ方が辛い クライマーは落ちまいと必死に登る。アドレナリンは爆発し体温も上がる。寒さを感じる余裕もないほどだ。 一方、ビレイヤーは同じ場所でビレイを続ける。動かすのはロープを送り出す手先だけだ。 降りしきる雪。吹き付ける風。 時に上部からクライマーの落とす雪を浴び続ける。当然、体温は下がり寒さに震えることになる。 他にできることといえばクライマーに対して「早くしてくれ!」と悪態をつくことくらい。そこでビレイヤー少しでも辛さを紛らわすために「ビレイジャケット」と呼ばれる防寒着をまとうのだ。 新たな武器 patagoniaのDASパーカーは海外の高峰へ足を向ける多くのクライマー(ビレイヤー)たちが長きに渡り信頼を寄せてきたビレイジャケットである。昨冬に更なる改善が加えられモデルチェンジされた。 DASとは「Dead Air Space(デッド・エア・スペース)」の略。防寒着とは即ち暖かい空気をまとうことである。 セーターなどは部屋の中では暖かいが、風の吹く屋外では保温力が各段に落ちる。通気性がよく暖かい空気が逃げてしまうからだ。 保温の為には空気が動かないこと(防風性Dead Air)が重要だ。多くの空気をまとうことのできるダウンも優秀な防寒着の一つだが、濡れに弱い(保温性がなくなる)ことと、手入れが面倒な弱点がある。 化繊は重くかさ張るのが欠点であったが、新素材の発展は目覚ましい。新生DASパーカーの中綿として使用されているエアロゲルという素材は体積の90%以上が空気という驚くべきものである。これでダウンの良い部分に限りなく近いものとなった。 我々アルパインクライマーはまた一つ新しい武器(防具)を手に入れたのである。悔やまれることといえば、街中の環境では、DASパーカーの最大限の性能を発揮できないことだろう。

patagonia

佐藤 勇介

HOTする瞬間

HOTする瞬間

大切なルーティン 厳しい雪山。 吹き付ける風を避けて休憩する時に…。ようやく一日の行程を終えテントに入って…。山頂に立ち重い荷物を下して…。 至福の時、必ず手には暖かい温かい飲み物がある。 一口飲んで、熱い液体が喉を通ると一気に疲れは吹き飛んで活力がみなぎる。 雪山でなくたってそうだ。 雪国の高校に通っていた頃、冬になると途中の自販機で必ずと言っていいほど温かい飲み物を買っていた。 まずは缶を握りしめ凍えた手を温めて、それから少しずつ大事に飲むのがルーティンだった。 山専ボトラー現る 一日中、氷点下の気温である雪山ではペットボトルの飲料はすぐに凍って飲めなくなってしまう。そうなるとただの重い荷物だ。 保温性のあるボトルが必携装備となるが、それでも昼過ぎにはぬるくなってしまう。ボトルを予備の防寒着にくるんだりして、なるべく冷めないように工夫したりしていた。   ある時から登山用品店にTHERMOS社の「山専ボトル」なるものが並ぶようになった。 それを境に山で出会った登山者のほとんどが「山専ボトラー」(私の造語)に変わっていった。使ってみるとその理由がよくわかった。 ラーメンはアツアツに限る 何しろ冷めない! 注ぎやすさや蓋の開閉のし易さ、などなど保温ボトルの良し悪しは様々だが、なんといっても保温性が高さに敵うものはない。 何しろ、冬でも朝にアツアツのお湯を入れておけば、昼にカップラーメンが充分食べられる。いつまでも「HOT」であり続ける。 手袋をしていても滑りづらい加工がしてあったり、軽量だったり良い部分は沢山ある。 でもやっぱりアツアツが持続することが一番。 6時間後でも77℃以上をキープするスペックである。 難をいうと熱くてフーフー冷まさないとすぐに飲めないこと。翌朝でも猫舌の私にはちょうどよいくらいの温度を保ってくれている。   つまり厳しい雪山で「ほっとする瞬間」をいつでも提供してくれるありがたい存在なのである。

THERMOS